イントロダクション
ランタイムは、アプリケーションにユーティリティメソッドを提供するライブラリです。 GoとJavaScriptの両方にランタイムがあり、どちらにもほぼ同じメソッドが提供されています。
ユーティリティメソッドには次のようなものがあります:
Goのランタイムは、github.com/wailsapp/wails/v2/pkg/runtime
をインポートすることで利用できます。 このパッケージのすべてのメソッドは、1番目の引数でContextを渡す必要があります。 このContextは、OnStartupフック、またはOnDomReadyフックからあらかじめ取得しておいてください。
OnStartupで提供されるContextは、ウィンドウが別のスレッドで初期化されているため、ランタイムが機能する保証がありません。 起動時にランタイムメソッドを呼び出したい場合は、OnDomReadyを使用してください。
JavaScriptのランタイムは、window.runtime
マップを介してフロントエンド上で利用できます。 dev
モードでは、TypeScript型定義を提供するランタイムパッケージが生成されます。 これらは、フロントエンドディレクトリのwailsjs
ディレクトリに配置しておく必要があります。
Hide
Go: Hide(ctx context.Context)
JS: Hide()
アプリケーションを非表示にします。
Macでこのメソッドを使用すると、標準のMacアプリケーションにおけるメニュー項目のHide
と同じ方法で、アプリケーションが非表示になります。 これはウィンドウの非表示とは異なりますが、アプリケーションはフォアグラウンドに残ったままになります。 WindowsおよびLinuxでは、WindowHide
メソッドと同等です。
Show
アプリケーションを表示します。
Macでこのメソッドを使用すると、アプリケーションがフォアグラウンドに戻ります。 WindowsおよびLinuxでは、WindowShow
メソッドと同等です。
Go: Show(ctx context.Context)
JS: Show()
Quit
アプリケーションを終了します。
Go: Quit(ctx context.Context)
JS: Quit()
Environment
現在の環境の詳細情報を取得します。
Go: Environment(ctx context.Context) EnvironmentInfo
JS: Environment(): Promise<EnvironmentInfo>
EnvironmentInfo
Go:
type EnvironmentInfo struct {
BuildType string
Platform string
Arch string
}
JS:
interface EnvironmentInfo {
buildType: string;
platform: string;
arch: string;
}